Collaboration

Tohoku Project 2024

Collaboration第一回は東北6県の6産地と、クリエイターによるコラボレーションを実現しました。参加する工芸産地は、津軽塗 (青森県)、川連漆器 (秋田県)、南部鉄器 (岩手県)、仙台箪笥 (宮城県)、置賜紬 (山形県)、会津本郷焼 (福島県) 。そして、これらの産地と、Sabine Marcelis、Azusa Murakami and Alexander Groves (Studio SWINE)、Ini Archibong、Yoichi Ochiai、Hideki Yoshimoto、Michael Youngの6組のクリエイターがタッグを組みます。

左から、新田源太郎、湯目吏吉也、Maria Cristina Didero、Ini Archibong、落合陽一、佐藤慶太、Michael Young、石岡健一、Sabine Marcelis、佐藤圭、吉本英樹、弓田 修司 (* Studio SWINEのみ不在)

01

Yōkan

川連漆器 x Sabine Marcelis

丸みを帯びたボリュームのある2種のテーブルと、なだらかなカーブの稜線が特徴的な壁掛け作品による川連漆器のシリーズ。光と素材の相互作用に常にインスピレーションを受けてきたデザイナーらしく、漆の特性を活かし、その表面に捉えられた光を巧みに操り、見る者をあらゆる角度から探求へと誘う。多少のひねりやアクセントを加えつつも、無駄をそぎ落とし本質を残すことで、漆器そのものに焦点を当てた作品。

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02

‘Metropolis. I’

仙台箪笥 x Studio SWINE

武家や商屋の箪笥として生まれた重厚な仙台箪笥の伝統様式に、浮世絵にインスピレーションを受けたグラフィカルでフラットな模様が融合された、全く新しい解釈による仙台箪笥。日本の木版画のダイナミックな幾何学模様と平面性、そして1960年代のメタボリズムにインスパイアされたこの新しい箪笥のデザインは、日本の伝統工芸と先鋭的な建築運動を、「機能的装飾」として遊び心たっぷりに融合させている。

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03

Artifact #VII

津軽塗 x Ini Archibong

津軽漆器は、津軽地方で生産される伝統的漆器で1873年以降、津軽塗と呼ばれるようになる。津軽塗で用いられる「研ぎ出し変わり塗り」という技法は、幾重にも塗り重ねた漆を平滑に研ぎ出して模様を表す方法である。この繰り返しの工程が複雑で美しい漆模様と、頑丈でしっかりした触感を生み出している。

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04

ヌベルニ庵 / Null-Beni-An / Nouvelle Néant

置賜紬 x 落合陽一

ヌルの思想と計算機自然、伝統工芸の共鳴を象徴した、紅花染の置賜紬の茶室。テンセグリティ構造により柱がなく、中央に配置された天然木と四隅の紅花染の紐で、上下に接続される。この移動式茶室は、風土や歴史、DIY精神を象徴する空間を目指し、「草木塔」と「一切衆生悉有仏性」の理念を中心に据える。日本の古典的な哲学、全ての生命が仏性を持つという普遍的な真理を体現し、計算する生命の息吹を感じさせる場所である。

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05

Blossom Links

南部鉄器 x Michael Young

同一の南部鉄器モジュールを、正確な計算に基づいて自在に組み合わせることにより、大小のテーブルと壁掛け作品が生まれた。この構造システムは、デザイナー自身が数十年前に行ったモジュール性の研究を見返すことから始まり、数学的な制約の中で、機能と構造を追求して考案された。モジュールの表面には伝統的な桜模様と、独自の幾何学模様が施されており、これらは3Dプリンターを使用して実現した。

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06

Rain

会津本郷焼 x 吉本英樹

東北最古の窯場といわれる会津本郷焼の陶器を、モノリスのような造形に埋め込んだフロアライト。大判の陶板を、降り頻る雨を思わせる様な独特の釉薬の表情をそのまま生かし、焼成した。手作り、かつ焼成後に縮みや反りが生じる陶器を、異種素材と組み合わせるために、焼き上がった陶板をスキャンしてデジタルデータとして取り込み、それに合わせて樹脂と金属素材を切削加工することで、この構成を実現した。

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