- 研究者兼メディアアーティストとして、置賜紬とのプロジェクトに参加し貢献するためにどのようなアプローチや方法論を採用しましたか?
技術手法:
伸縮可能なフレームとテンセグリティを活用したバランスの取れたフレーム設計を用いて、折りたたみ可能で持ち運びやすい茶室の構築。
AIの組み込み:
茶室の各部分をAIで再構築し、デジタルネイチャーの茶具を山形織の織物のオントロジーで構築し直すことを考えます。さらに空間を認識し、その情報を音や映像、光に変換する装置の組み込みによって計算機自然を出現させることを考えました。
- 特にどのような置賜紬の歴史的背景や職人技術の側面があなたの芸術的傾向やビジョンに最も強く共鳴しましたか?
探求型デザインプロセス:
民族調査型(エスノグラフィ型)のアプローチを取り入れ、新田さんの工房のようなクラフト技術に注目。特に新田さんの工房がゼロからものを作り出す、農作業から工作機械の構築までを一連のプロセスとして探求する工房であることに影響を受けています。
茶室の文化的意義:
米沢の伝統文化に根付いた茶の文化を再発見し、織物のオントロジーを中心とした世界像として現代アートのビジョンに取り入れました。それによって茶具のオブジェクトを再構築するプロセスにデジタルネイチャーが介入し、デザインやリアルタイムのフィードバックにAIが干渉しています。
- このプロジェクトにおいて、置賜紬の伝統的な技法を補完し強化するために、あなたが導入した具体的な芸術的または技術的革新についてより詳しく教えて頂けますでしょうか?
AIとデジタルメディアの活用:
設計論にAIを用いること、映像、音楽をリアルタイムに変化させることで、物理的な空間をトランスポート可能な芸術作品に変換し、デジタルネイチャーに馴染ませること。
トランスポート可能な構造:
伝統的なアナログな素材とデジタル技術の設計論の組み合わせにより、移動可能であると同時に表現豊かな作品を生み出す。
- 現代的な芸術表現と置賜紬の伝統とを融合するプロセスにおいて、どんな予期しない困難があり、またそれにどのように対処しましたか?
メディアアートとデジタルネイチャーの融合:
茶室という伝統的な空間にデジタルネイチャーの要素を取り入れた新しい芸術表現。その計算機自然のルーツとして米沢のオントロジーを理解し、構築すること。
協働の経験:
新田さんのような専門家との対話を通じて、伝統と革新のバランスを模索し、プロジェクトに新たな視角を加える。
- 今回の置賜紬の伝統とのコラボレーションは、伝統的な日本の織物技術の保存と進化にどのような影響を与えると思われますか?
東洋の世界観と計算機自然:
東洋の世界構築方法を理解し、それを分解して計算機自然に輸入するアプローチ。
文化的保存と進化:
そういったプロセスやオントロジー理解のためのAIと空間の相互作用を通じて、伝統工芸に新たな次元を加え、文化的保存と進化に寄与。