Interview with Designer Michael Young

Interview with Designer Michael Young

2024.4.1

(Collaboration)

  1. あなたの作品は、型にはまらない製作手法を用いることが多く、常に新しいものづくりの手法を探しています。そのような独特で個性的なアプローチが、奥州市の南部鉄器という伝統的な日本の鋳造技術とのコラボレーションにどのように影響を与えたのかについて教えてください。

まず第一に、何世紀にもわたる日本のものづくりの伝統から発展してきた霊的な神秘主義というものがあります。それは、時間の層によって培われてきた環境で、あまたある中でも最も美しい方法で世界とつながっています。それは、私にとっては日本の奥州市に位置するとある泥だらけの古い作業場であったり、香港に位置するとあるデザインスタジオであったりするわけではありません。それは、物質的でありながらも、精神的な場所で作られた、実用的な状況なのです。日常生活では通常出会わない2つのものを組み合わせると、お互いのDNAの最良の部分を取り入れた、独特の動力が自然に構築されます。



  1. あなたは社会的混乱に応えるためのデザインに関心をお持ちですが、南部鉄器の伝統と、今日的な要望や嗜好に応えるための現代のデザインとの関係をどのように考えますか?

「もの」の価値が問われています。機能、工芸、および商業への貢献の認識です。何の文脈もなく店頭に置かれていれば、鋳鉄製の急須に特段の注意を払うことはないでしょう。ほとんどの人にとってはてその急須の持つ機能と値段しか重要でありません。私たちが今回取り組むこのプロジェクトは、この枠を超えて、鉄器の作られる技術への注目が集まるようなことだと願っています。それは、ものを作るということだけでなく、そこから機能的な物体にするという能力に存在する美しさを人々に知らせるはずです。これには値段の付けようがありません。そのような工芸の歴史は、Craft x Techの文脈で語られるべき物語です。情報の陳腐化が急速な昨今だからこそ、より多くの人々がこのようなプロジェクトを求めていると思います。


  1. さまざまなグローバルブランドとのコラボレーションのご経験がおありですが、南部鉄器のような伝統に根ざしたより小規模な工芸と取り組むに当たって、このご経験を通じてどのような影響を受けましたか?

いかなる成功したプロジェクトでも、重要なのは、規模や複雑さに関係なく、すべてがどこかから始まったということです。私は凍えるような寒さの作業場で働く環境の家庭に生まれたので、佐藤さんの南部鉄器の工房は私の心の中一部のようです。私の父は第二次世界大戦で使われた船をスクラップとして売るため解体する仕事をしていました。私の唯一の仕事はトム・ディクソンと金属片でアートを作ることでした。私の仕事は草の根から始まりましたが、そこから新規上場株にまでブランドを成長させる経験があります。時に、企業は成長ばかりに囚われ、最も簡単に本来の目的を見失います。常に本質からずれないようにすることは容易ではありません。工芸の核心的な価値に焦点を合わせる方向へ前進するとき、その進むべき道はより素早く、より力強く、かつコントロールもしやすく、はるかに楽です。


  1. 南部鉄器とコラボレーションする中で、特に伝統的な職人技術と現代的なデザイン感覚を融合させる際に、どのような予期せぬ挑戦や豊かな発見がありましたか?

従来の製作工程はプラスにもマイナスにも捉えることができます。手作業で作られているため、すべてをコントロールすることはできません。冷やす過程で部品が収縮したり、パターン、色、または手仕上げの性質が変化します。しかし、技術を使ってこれを具現化する美しい枠組みを構築することは可能です。デザインは、技術的な解決策(機械的に設計された部品とどのように組み合わせるか)に沿って考えました。


  1. あなたのデザインによって観客に伝えたいメッセージは何ですか?

私は伝統の重要性を表現したいと思っています。

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